〜 初心者向けのやさしいしつけ術 〜
「マルポメってしつけが難しい?」と不安になる方は少なくありません。
特に子犬期はトイレの失敗、吠え、甘噛みなどが重なる時期でもあり、焦ってしまう飼い主さんも多いはず。
でも大丈夫。
マルポメの性格や傾向を理解し、正しい方法でやさしく接すれば、しつけは楽しく進められます。
この記事では、トイレ・吠え・甘噛みなどの対策を、初心者向けにやさしくまとめました!
マルポメに合った「しつけ」の考え方
基本は「叱らず褒める」
マルポメは、人と一緒に過ごすのが大好きで、飼い主の気持ちにとても敏感な犬種です。
そのため、強く叱るようなしつけは逆効果になることもあります。
大きな声で怒られると萎縮してしまい、場合によっては不安や混乱から問題行動がエスカレートすることも。
マルポメのように繊細で賢い犬には、「叱る」より「褒める」しつけがぴったりです。
しつけの目的は「ダメなことをやめさせる」ではなく、
「良い行動を教えて、自信を育ててあげること」。
そのためには、怒るよりも「どうしてほしいか」をわかりやすく伝えること、
そして、失敗しにくい環境をあらかじめ整えておくことが大切です。
「できた瞬間に褒める」がしつけ成功のカギ
犬の記憶は短く、行動の直後に反応が返ってこないと学習が成立しません。
「トイレが成功した」「おすわりができた」など、望ましい行動をしたその“瞬間”に褒めることが重要です。
- 明るく「いい子!」と声をかける
- 小さなおやつをあげる
- 笑顔でなでてあげる
これらをすぐに行うことで、「これで正解だったんだ」とマルポメが自信を持つことができます。
また、飼い主が本当にうれしそうに褒めると、その感情は声や表情に表れます。
マルポメはその空気を敏感に感じ取り、「またやってみよう!」という前向きな気持ちになってくれるのです。
環境の整え方でしつけはもっとラクに
しつけの成功は、行動を教えるだけでなく、失敗しにくい環境を作ることでもぐっと楽になります。
たとえば:
- トイレは落ち着いた場所に固定する(場所をころころ変えない)
- フローリングには滑り止めマットを敷く(走りやすく関節にもやさしい)
- 噛まれたくないものは手の届かない場所に置く
- リラックスできるクレートやベッドを用意する(自分だけの“安心ゾーン”をつくる)
「しつけがうまくいかない」のではなく、そもそも失敗しやすい環境だったということも意外と多いものです。
環境を整えるだけで、行動そのものが自然に改善するケースもあります。
やってはいけない叱り方
感受性の高いマルポメに対しては、叱り方にも注意が必要です。
間違った叱り方は、信頼関係を損なうだけでなく、逆に問題行動を悪化させてしまうこともあります。
避けたい叱り方:
- 怒鳴る・大声でどなる
- 長々と説教する
- 叩く・押さえつけるなどの体罰
- 名前を叱る言葉とセットで使う(例:「〇〇、ダメ!」)
代わりにどうする?
- 低めの声で「だめ」「いけない」と短く静かに伝える
- 無視やその場から離れることで「その行動は望ましくない」と教える
- 失敗しない環境に整え、成功しやすい流れをつくる
マルポメは、飼い主の声のトーンや表情にとても敏感です。
短くシンプルな言葉でも、明るい声でテンション高めに伝えることで、「自分は正しいことをした」と理解しやすくなります。
マルポメに合ったしつけとは、
「できたことをしっかり褒める」こと、
「失敗しにくい環境を整える」こと、
そして、「飼い主の気持ちがちゃんと伝わる言い方を意識する」ことです。
叱るよりも、伝えて、褒めて、導く。
そんな関係づくりが、マルポメとの毎日をもっと楽しく、もっとやさしいものにしてくれます。
一緒に学び、一緒に育っていく──
そんな気持ちで、マルポメと向き合っていきましょう。

マルチーズ寄り?ポメラニアン寄り?
マルポメの性格に合わせたしつけのヒント
マルポメは、マルチーズとポメラニアンという性格の異なる2つの犬種を親にもつミックス犬。
そのため、見た目だけでなく、性格やしつけやすさにも「どちら寄りか」によって違いが出ることがあります。
ここでは、マルチーズ寄り/ポメラニアン寄りそれぞれの傾向に合わせた、しつけのコツをご紹介します。
🐶 マルチーズ寄りのマルポメのしつけ傾向
マルチーズ寄りのマルポメは、おだやかで繊細、人との距離が近く甘えん坊な傾向があります。
基本的にしつけは入りやすいですが、感受性の高さゆえに、声や態度のトーンに敏感です。
💡しつけのポイント
- 大きな声や威圧的な態度はNG
→ ちょっとした声のトーンでも萎縮してしまい、不安が強くなることもあります。 - 静かで一貫性のある指示を心がける
→ ルールは明確に、落ち着いた口調で繰り返すのがコツ。 - スキンシップと優しい声かけでモチベーションUP
→ 褒め言葉やなでることで、安心と自信を同時に与えることができます。
⚠️ 注意点とアドバイス
- トイレトレーニングや甘噛み対策は比較的スムーズに進みやすい
- 吠えやすさには個体差があるため、落ち着ける環境を整え、安心感を与える工夫が有効です。
🦊 ポメラニアン寄りのマルポメのしつけ傾向
ポメラニアン寄りのマルポメは、活発で好奇心旺盛、自分の意思をはっきりと持つタイプが多く見られます。
しつけが「通じない」と感じることもありますが、接し方を工夫すれば学習意欲は非常に高い子も多いです。
💡しつけのポイント
- 指示に“楽しさ”をプラスする
→ 遊びの延長で学ばせると覚えやすく、やる気も出ます。 - 短時間でテンポよく
→ 飽きやすいため、トレーニングは5分以内を何回かに分けるのがおすすめ。 - 一貫した対応で自己主張をコントロール
→ 要求吠えやアピールには、メリハリのある対応を。
⚠️ 注意点とアドバイス
- 甘噛みや吠えへの対応は“やんわり”では伝わらないことも
- わがままにならないよう、毅然とした態度を保ちつつ、「できたらしっかり褒める」バランス感覚が大切です。
マルポメは「ミックス犬」だからこそ、その子の性格や反応をよく観察しながら接することが一番のしつけのコツです。
- おだやかで寄り添うタイプ(マルチーズ寄り)には、やさしく伝えるアプローチ
- 活発で自己主張が強め(ポメラニアン寄り)には、テンポよくメリハリをつけた対応
「こうすれば正解」という正解はなくても、その子にとっての“わかりやすさ”と“安心感”が育まれることで、しつけは自然と身についていきます。
マルポメの個性を大切にしながら、毎日を一緒に楽しんでいきましょう。

トイレトレーニングのコツ
マルポメと快適に暮らすうえで、最初に覚えてほしいのが「トイレトレーニング」。
焦らず、正しい方法で進めれば、ちゃんと覚えてくれます。ここでは、成功のための3つのコツをご紹介します。
失敗しても怒らない
トイレの失敗を見て「なんでそこで…!」と思ってしまうこともありますが、怒るのは逆効果です。
マルポメは繊細で、人の表情や声に敏感。怒られると「排泄=悪いこと」と誤解してしまうことも。
実は、失敗の原因は環境にあることがほとんどです。
失敗を責めるのではなく、成功のタイミングを見てしっかり褒めてあげる方が、圧倒的に覚えが早くなります。
設置場所が重要
トイレの場所は、静かで落ち着けるところが理想的です。
人の出入りが多い場所やテレビのそばなど、落ち着かない場所では集中できず、失敗につながりやすくなります。
おすすめの設置場所:
- リビングの隅など、人の目が届くけれど圧迫感のない場所
- クレートやベッドの近く(ただし寝床と重なりすぎないように)
- 来客の動線から外れた静かなコーナー
一度覚えた場所を頻繁に変えると混乱するため、トイレの位置は固定するのがポイントです。
掃除は無言で、素早く
失敗してしまった場合は、無言で淡々と片づけることが大切です。
その場で声をかけたり、リアクションをとると、「注目された」と勘違いさせてしまうことも。
また、ニオイが残ると同じ場所で繰り返す原因になりやすいので、消臭スプレーなどでしっかり拭き取りましょう。
- おすすめは犬用の消臭・除菌スプレーや酵素系のクリーナー
- クッションフロアやカーペットの場合は、しみ込んだ部分まで丁寧にケア
こうした清潔な環境づくりも、トイレの成功率を上げる大事な工夫です。
トイレトレーニングは、根気と優しさの積み重ねです。
失敗を怒るより、「できた!」という瞬間にたくさん褒めて、自信をつけてもらう方がずっと近道になります。
焦らず、できたことを褒めて伸ばすことが大事です。
マルポメのペースに合わせながら、安心して覚えられる環境を整えていきましょう。

無駄吠えや甘噛みへのやさしい対処法
マルポメは、感受性が豊かで人とよく関わろうとするぶん、「吠える」「噛む」などの行動で気持ちを伝えることも多い犬種です。
ただし、これらの行動は、正しく対応することで落ち着いていくもの。
ここでは、無理なくできるやさしい対処法をご紹介します。
無駄吠えへのやさしい対処法
❌「吠え=注目される」をやめる
マルポメが吠えたときに、「どうしたの?」「静かにして」と声をかけていませんか?
実はそれが**“かまってもらえる方法”として学習されてしまう原因**になることがあります。
基本は、吠えた瞬間に完全に無視すること。
視線も声かけもせず、犬にとって“無反応”な時間をつくることで、「吠えても意味がない」と気づかせます。
🔍 原因をよく観察する
吠えるときの状況やパターンを見てみましょう:
- 来客に吠える?
- 外の物音に反応している?
- 飼い主が席を立ったとき?
- おもちゃが取れないとき?
こうした行動の背後には、不安・警戒・要求といった理由があることがほとんどです。
原因が見えてくれば、それに合わせた対処ができるようになります。
🛋 安心できるスペースを作る
吠えの多くは「不安」や「落ち着けない環境」が引き金になっています。
- クレート(屋根付きの安心空間)
- 毛布やベッド(落ち着けるにおいがするもの)
- 視界を遮るフェンスやカーテン
こうした**“守られている”と感じられる空間**を用意することで、気持ちが安定し、自然と吠えが減っていくこともあります。
甘噛みとの付き合い方
🐾 「キャン!」と返して伝える
子犬の甘噛みは、遊びの延長やコミュニケーションの一種。
ただし、そのままにしておくと「噛んでもいいんだ」と覚えてしまうので、早めに対応を始めるのがポイントです。
噛まれたときには、「キャン!」と短く高い声を出して反応してみてください。
犬同士の遊びでも、噛まれて痛いときに声を出して知らせる行動が見られます。
この方法で、「噛んだら相手が嫌がる」と学んでもらうことができます。
🧸 噛んでいいものを与える
噛みたい欲求そのものを抑え込むのではなく、「噛んでいいもの」を用意することも大切です。
- 噛む用のおもちゃ
- 固めのガム
- 知育トイやロープ類
遊びながら、「これはOK」「これはダメ」と区別がつくようにしてあげましょう。
🚶♀️ 無視して距離をとる
噛んだ直後に、さっとその場から離れるのも効果的です。
「噛んだら遊びが終わる」「つまらない」と感じさせることで、
次第に「噛んだら損」と覚えてくれます。
やさしい対応こそ、いちばん伝わる
マルポメは賢く、人の感情をよく読み取ります。
だからこそ、怒鳴ったり叱ったりせずに、落ち着いたやり取りの中で“伝える”ことが何より効果的です。
吠えも噛みも、「理由があること」「覚え方があること」を理解して、
その子に合ったペースで、安心できるしつけを進めていきましょう。

しつけを続けるためのヒント
気長に行こう
マルポメとのしつけは、うまくいかない日があってもまったく問題ありません。
「一度で完璧にできなくて当たり前」──そのくらいの気持ちで、気長に向き合っていくことが大切です。
たとえばトイレの失敗が続いたり、吠えがおさまらなかったりすると、つい落ち込んでしまうこともあります。
でも、昨日より少し落ち着いていたとか、今日は一度だけ成功した──そんな小さな進歩こそが、マルポメの成長の証です。
「昨日よりちょっと上手にできたね」と声をかけてあげることで、マルポメも「自分はできる」と感じ、自信を持って行動できるようになります。
ルールを統一する
また、しつけを続けるうえで意外と重要なのが家族全員でルールを統一することです。
たとえば「ソファに乗っていい」「吠えたらだめ」「おやつはこのタイミングだけ」など、ルールが人によって違ってしまうと、マルポメは混乱してしまいます。
ママがOKでもパパがNG、子どもは無視する──といったバラバラな対応では、何が正しくて何がだめなのか分からなくなってしまうのです。
「家族で同じ対応をする」「使う言葉を統一する」
こうした小さなルールの共有が、マルポメにとってはとても大きな安心につながります。
さらに、しつけがうまくいかない時期が続いたら、いったん立ち止まって“褒めポイント”を探してみるのもおすすめです。
- 静かに待てた
- 呼びかけに反応した
- 今日も元気に過ごせた
こんな何気ない行動にも、「よくできたね」「ありがとう」と伝えることが、信頼関係を深める第一歩になります。
しつけはトレーニングというより、日々のやりとりの中で少しずつ信頼を育てていくプロセスです。
焦らず、比べず、その子のペースに寄り添いながら、
「できたね!」と一緒に笑える日を少しずつ増やしていきましょう。

まとめ
マルポメのしつけってどうしてる?トイレ・吠え・甘噛み対策のまとめです。
- マルポメのしつけは「叱るより褒める」が基本方針
- トイレは失敗を叱らず、成功を褒めて習慣化を目指す
- 吠え対策には、吠える理由に応じたアプローチが必要
- 甘噛みには「ダメなもの」と「噛んでよいもの」の区別を教えることが有効
- マルチーズ寄りの性格なら落ち着き重視、ポメラニアン寄りなら刺激を抑える工夫を
- 飼い主の気持ちの安定も、しつけ成功の大きなカギとなる
マルポメは、しつけを通して飼い主と信頼関係を深めるのがとても上手な犬種です。
失敗しても叱らず、褒める・伝える・環境を整えるの3つで、しつけはぐんと楽になります。
一緒に楽しく暮らすための、第一歩として。
今日からできることから始めてみましょう🐾