ふわふわで愛らしいマルポメと暮らしたい。でも、「しつけはうまくできるかな?」「毛のお手入れって大変?」と、はじめての方には気になることも多いですよね。
この回では、マルポメとの暮らしをスタートするために知っておきたい基本的な飼い方としつけのポイントを、できるだけやさしく丁寧にお伝えします。
これからマルポメを迎える方も、すでに一緒に暮らしている方も、ぜひチェックしてみてくださいね。
室内飼いの基本と環境づくり
生活スペースの工夫
マルポメは小型犬なので、基本的に室内での飼育が推奨される犬種です。
屋外では暑さや寒さ、騒音などに敏感に反応する子も多く、安心して過ごせる“自分だけの居場所”を家の中につくってあげることが大切です。
🏠 専用スペースをつくる
部屋の一角にクレートやベッド、トイレをまとめたスペースを設けると、マルポメは自分のテリトリーとして落ち着いて過ごせます。
ケージで囲うスタイルでも、開放型の簡易スペースでもOK。
「ここにいれば安心」という場所があるだけで、留守番中の不安や、無駄吠えの軽減にもつながります。
🧸 クレートやベッドは“静かで風通しのいい場所”に
- 直射日光の当たる窓際や、エアコンの風が直接当たる場所は避ける
- テレビやスピーカーの近くなど、音が大きい場所は落ち着きにくいのでNG
- できれば家族の気配がほどよく感じられる場所に置くと◎
マルポメは甘えん坊な一面もあるため、完全に隔離するより、適度な距離感を保てる位置が理想です。
🧩 フローリングには滑り止めマットを
小型犬とはいえ、マルポメは走ったりジャンプしたりするのが大好きな子が多いです。
そのため、フローリングのままだと滑って転倒したり、膝や腰に負担がかかるリスクがあります。
- 滑り止めつきのジョイントマットやカーペット
- 犬用の床材(防水+消臭タイプも便利)
- 廊下にも部分的にマットを敷くと安心
特に成長期やシニア期には、足腰へのダメージを防ぐためにも重要な対策です。
マルポメが安心して過ごせる“マイルーム”があることは、心の安定にもつながります。
快適な環境を整えてあげることで、ストレスや不安からくる問題行動(吠え・粗相・噛み癖など)を減らすこともできます。
家の一角に小さな安心空間をつくるだけで、マルポメとの暮らしはぐっとスムーズに、そしてもっと愛おしくなりますよ。

お留守番できる?できない?
マルポメは、甘えん坊で飼い主との絆が深い子が多い犬種です。
そのため、最初のうちは「ひとりぼっち」に不安を感じやすく、お留守番が苦手なケースも少なくありません。
でも、あきらめなくても大丈夫。
少しずつ練習を重ねることで、きちんとお留守番できるようになります。
🕒 最初は短い時間から慣らしていこう
- 数分〜10分程度の短い外出からスタート
- 飼い主の出入りを特別視させず、「いつものこと」として習慣化
- 少しずつ外出時間を延ばし、安心して過ごせる時間を育てましょう
🧸 安心アイテムでサポート
- 飼い主の匂いがついた毛布やTシャツをそばに置いてあげる
- お気に入りのおもちゃや知育トイで退屈を軽減
- やさしい音楽や環境音を流すことで安心感UP(専用BGMアプリもおすすめ)
🏠 帰宅時は「静かに、いつも通り」がコツ
つい「おりこうだったね!」と抱きしめたくなりますが、帰宅時の過剰なリアクションは逆効果。
「飼い主の帰宅=特別なこと」と感じてしまうと、留守番中の不安が強くなってしまいます。
- 帰宅直後はあえて声をかけず、しばらく静かに過ごす
- 落ち着いたところで「がんばったね」と優しく声をかけてあげる

📦 便利グッズで“ひとりの時間”をサポートしよう
お留守番をより安心&快適にするために、以下のようなグッズもおすすめです:
📷 ペットカメラ(見守りカメラ)
- 外出先からスマホで様子をチェックできる
- 会話機能つきなら声をかけて安心させることも可能
- いたずら防止や不安症の兆候にも早めに気づける
🥣 自動給餌器・自動給水器
- 決まった時間に食事や水分を与えられる
- 飼い主の声を録音して再生できるモデルも
- 長時間の留守番時も安心して過ごせるようになります
🧠 知育トイ・トリーツディスペンサー
- おやつを探す仕組みで退屈を紛らわせる
- 留守中も遊びながら集中できる環境に
- 知的刺激にもなり、ストレスの軽減に効果的
留守番は“できるようになるもの”です。
マルポメの性格やペースに合わせながら、少しずつ慣らしていきましょう。
便利な道具の力も借りつつ、「ひとりの時間=安心できる時間」に変えていくことで、
マルポメの心にも、飼い主の心にも、余裕と信頼が育っていきますよ。

お手入れのポイント
毛のお手入れ(ブラッシング・トリミング)
マルポメは、毛の質や長さに個体差が大きいミックス犬です。
見た目はどの子もふわふわで可愛らしいですが、その被毛には“マルチーズ寄り”と“ポメラニアン寄り”という傾向があり、ケア方法もそれぞれ異なります。
🧴 毛質ごとの特徴とケアポイント
- さらさら系(マルチーズ寄り)
→ ストレートで細く、毛玉にはなりにくいですが、絡まりや静電気に注意。柔らかいコームでやさしくとかしましょう。 - ふわふわ系(ポメラニアン寄り)
→ ダブルコート気味でボリュームがあり、換毛期にはごっそり毛が抜けることも。スリッカーブラシやピンブラシでこまめにケアを。
🪮 ブラッシングの頻度とコツ
- 目安は週2〜3回。
ただし、毛が長めの子や換毛期のある子は毎日ブラッシングしてあげるとベストです。 - ブラッシング前に軽く手でほぐしてから始めると、皮膚を傷つけにくくなります。
- **毛玉ができやすい部分(耳の裏、脇の下、内もも)**は特に入念に。
✂️ トリミングの頻度と注意点
- 一般的には1〜2ヶ月に1回のトリミングが目安です。
- 顔まわりや足裏の毛は、見た目以上に生活に影響が出やすい部分なので、早めの調整をおすすめします。
- 初めてのトリミングは、信頼できるサロンやトリマーさんに相談しながら進めるのが安心です。
毛のタイプに合わせたケアを習慣化することで、見た目の美しさだけでなく、皮膚トラブルや毛玉の予防にもつながります。
歯・爪・耳のケアも忘れずに
マルポメを健康に育てるうえで、毛のお手入れだけでなく**「歯」「爪」「耳」のケアもとても大切**です。
🦷 歯みがき(デンタルケア)
- 小型犬は歯周病になりやすい傾向があります。
- 歯ブラシや歯みがきシート、犬用デンタルジェルなどを使って、週に2〜3回のケアが理想的。
- 慣れないうちは、ガーゼで優しくぬぐうところからスタートしましょう。
✂️ 爪切り
- マルポメは運動量が少ないと自然に爪が削れにくいため、月に1〜2回の爪切りが必要です。
- 爪が伸びすぎると歩きにくくなったり、足腰への負担が増えることもあります。
- 不安な場合は、トリミングサロンや動物病院でお願いするのも◎
👂 耳掃除
- 垂れ耳の子は耳の中が蒸れやすく、汚れがたまりやすいため、週に1回程度のチェックを。
- 綿棒ではなく、犬用の耳クリーナーとコットンパッドを使ってやさしく拭き取るのが安全です。
- 赤みや異臭がある場合は、すぐに動物病院へ相談しましょう。
毎日のケアは、マルポメとの信頼関係を築く大切な時間でもあります。
無理せず、少しずつ慣らしながら、できる範囲で丁寧に続けていきましょう。
「ふれあい=ケアの時間」として楽しめるようになると、お手入れもぐっとラクになりますよ。

しつけと接し方
トイレトレーニングは“成功体験”の積み重ねがカギ
マルポメは賢く、人の言葉や空気をよく読み取る犬種。
そのため、トイレトレーニングも比較的スムーズに進むことが多いです。
🐾 トレーニングの基本ステップ
- 成功したらすぐに褒める!
→ 成功の直後に「いい子!」「すごいね!」とタイミングよく声かけやおやつでごほうびを与えるのがポイントです。 - 失敗しても叱らない
→ 静かに片づけ、感情を挟まず「次に期待」する姿勢が大切です。
失敗に反応しすぎると、かえってトイレを“隠してする行為”につながることもあるので注意。 - 場所や環境に一貫性を持たせる
→ ケージ内やペットシーツの配置をコロコロ変えず、「ここがトイレだよ」と安心して覚えられるようにすることが成功への近道です。
根気と優しさのバランスが、マルポメの学習意欲を引き出します。
吠えや甘噛みのしつけ:静かに伝えるのがコツ
ポメラニアンの血を引いているマルポメは、やや警戒心が強く、吠えて感情を表現する傾向が出ることもあります。
また、遊びの中でついつい甘噛みが出る時期もあります。
🗣 吠え対策には“静かにできた時を褒める”方式で
- 来客時に吠えた場合、吠え止んだタイミングで静かに褒める
- 静かにしていた時間を意識的に評価することで、「静か=褒められる」を学びます
決して「うるさい!」と怒鳴らないこと。吠えた=注目されたと勘違いさせる逆効果になります。
🐶 甘噛み対策には“遊び終了”の合図を
- 噛んだ瞬間に**「あっ」と声を出して手を引く**
- そのまま遊びを中断し、少し距離を置く
- 「噛んだら楽しい時間が終わる」と学ばせることで、自然と噛まなくなっていきます
「噛めば構ってもらえる」と思わせないことが肝心です。
褒め方・叱り方のコツ:メリハリが大切!
マルポメは感受性が高く、飼い主の声や態度に敏感に反応します。
だからこそ、褒めるとき・叱るときのトーンや表現のメリハリがとても重要です。
🌟 褒め方のコツ
- テンション高めに、短くシンプルに!
→ 「いい子!」「すごいね!」など、うれしそうな声で素早く褒めると効果的です。
褒めるタイミングが早いほど「何が良かったのか」が伝わります。
🚫 叱り方のコツ
- 低めの声で、静かに短く
→ 「だめ」「いけない」など、淡々と伝えることで行動を抑制できます。
怒鳴ったり、長く説教したり、叩いたりすることはNG。信頼関係を壊す原因になります。
「しつけ」は叱ることではなく、“できたことを伝えてあげる”ことの積み重ねです。
マルポメの性格やペースを尊重しながら、一緒に学んでいく楽しさを感じられる関係を育んでいきましょう。
ごほうびは「行動の直後」に
👌ごほうびの使い方は“タイミング”がカギ!
しつけにおいて、「ごほうび」はとても重要な役割を果たします。
とくにマルポメのように賢くて感受性の高い犬の場合、良い行動をしっかりと記憶させるためには「どう褒めるか」よりも「いつ褒めるか」が大切になります。
ごほうびを与えるときの基本は、行動の直後です。
「トイレが成功した」「おすわりができた」など、望ましい行動をした“その瞬間”にごほうびを与えることで、「これをすると褒められるんだ」と学習しやすくなるのです。
🍗声・おやつ・なでる…状況に合わせて使い分けを
ごほうびにはいくつかの種類があります。
代表的なのは、**声かけ(「いい子!」「すごいね!」)・おやつ・スキンシップ(なでる・抱っこ)**などです。
たとえば軽いしつけのときは声だけで十分ですが、覚えてほしい新しい行動の練習時には小さめのおやつを使って強く印象づけるのが効果的です。
ただし、ごほうびが「当たり前」にならないように、毎回ではなく“できたときだけ”与えることが基本です。
⚠️与えすぎに注意!ごほうびの質を保とう
おやつを頻繁に使いすぎると、カロリー過多や食べすぎの原因になることもあります。
また、ごほうびの価値が下がり、言うことを聞かなくなるケースもあるため、“ここぞ”という場面での活用が理想です。
日常的には褒める声のトーンやタイミングを工夫することで、ごほうびの代わりになることも多々あります。
テンション高めの「いい子!」「上手だね!」という一言でも、マルポメはしっかり喜んでくれます。
正しいごほうびの使い方は、信頼関係としつけの土台をつくるうえでとても大切なポイントです。
甘やかしすぎず、でもしっかり褒める──そのバランスを意識することで、マルポメとの暮らしはもっと楽しく、もっと安心できるものになるでしょう。

🐾我が家のマルポメくんは【ペッツファースト】でお迎えしました🐾
お迎えする前に、飼い方の基本を教えて頂きましたよ😊
まとめ
マルポメの飼い方としつけ入門|初心者が知っておきたい基本ポイントのまとめです。
- マルポメは賢く覚えが早い反面、甘やかしすぎるとわがままになりやすい一面も
- 「褒める・叱る」のメリハリを意識したしつけが信頼関係を築くポイント
- 吠え対策には、環境への慣れと安心できるスペースづくりが効果的
- トイレトレーニングは、失敗を叱らず成功をしっかり褒める姿勢が鍵
- 噛み癖には、「噛んでもいいもの」と「だめなもの」の区別を根気強く教えることが大切
- 一人暮らしでも、環境づくりとルールづけ次第でマルポメとの快適な生活は十分可能
- 毎日のふれあいやしつけを通して、マルポメとの信頼関係が深まるほどに、心も行動も落ち着いていきます
- ごほうびは「行動の直後」に与えることで効果が最大に。褒め言葉やおやつをバランスよく使いましょう
マルポメとの暮らしは、しつけもお手入れも“やさしくコツコツ”が基本です。
飼い主の声かけひとつ、接し方ひとつで、愛情と信頼はしっかり育っていきます。
うまくいかない日があっても、「今日はちょっと失敗しちゃったね」「でも明日はまた一緒にがんばろうね」と、そんな気持ちでマルポメと向き合ってあげてください。