「マルポメってどんな犬?」
最近よく耳にするこの名前、実はマルチーズとポメラニアンを掛け合わせたミックス犬のことなんです。
“ポメマル”と呼ばれることもあります。
血統書こそありませんが、
- ふわふわで愛らしいルックス
- 甘えん坊で穏やかな性格
- 初心者にも飼いやすいとされる特徴
これらがじわじわと注目され、近年人気が急上昇中。
特に、「デザイナーズドッグ(目的を持って交配されたミックス犬)」としての認識が広がったことで、
“世界に一匹だけの個性”を持つ小型犬として多くの飼い主に愛される存在になっています。
この記事では、そんなマルポメの魅力をより深く知るために、
- マルチーズとポメラニアン、それぞれの由緒あるルーツ
- マルポメ誕生の背景と「デザイナーズドッグ」の考え方
- 日本での広がりと価格、人気の推移
- 血統書がなくても唯一無二の家族であるという価値
について、やさしく丁寧に解説していきます。
ルーツにある2つの名門犬種|マルチーズとポメラニアンの血を引いて
マルポメの魅力は、そのルーツにあります。
それぞれ歴史ある純血種であるマルチーズとポメラニアンの個性を受け継ぎ、
両方の“いいとこ取り”をしたようなミックス犬、それがマルポメです。
マルチーズ|“生きた宝石”と称された気品ある犬
マルチーズは、地中海に浮かぶマルタ島を原産とする古い犬種。
その歴史は紀元前にまでさかのぼり、王族や貴族に愛されてきた格式ある小型犬です。
特徴:
- 絹のような真っ白な被毛
- 優雅で落ち着いた振る舞い
- 甘えん坊で従順な性格
「生きた宝石」と称され、古代から絵画や彫刻にも登場してきたマルチーズは、
気品とかわいらしさを兼ね備えた存在として、今も多くの人に愛されています。
ポメラニアン|そり犬の勇敢さを残した小さなライオン
ポメラニアンのルーツは、バルト海沿岸の「ポメラニア地方」にあるスピッツ系の犬たち。
もともとはそり犬として活躍していた祖先を、小型化して家庭犬として改良されたのが現在の姿です。
特徴:
- フワフワのダブルコートと立ち耳
- 活発で好奇心旺盛、ちょっぴりおしゃべり
- 賢く、番犬としての気質も持つ
ヴィクトリア女王が愛したことで一躍有名になり、今では日本で6位、アメリカでは上位15位以内に入る人気犬種と言われています。
そんなマルチーズとポメラニアンのルーツを持つマルポメは、
まさに「気品×活発」「甘えん坊×好奇心」という相反する魅力をあわせ持った存在。
次の章では、その2つの血を受け継いだマルポメが、どのようにして生まれたのかを見ていきましょう。

マルポメはどんな“理想”を目指したミックス?
その流れの中で誕生したのがマルポメ(マルチーズ×ポメラニアン)です。
交配の狙いとしては、次のような“理想的な家庭犬像”がありました:
- マルチーズの特徴:
穏やかさ・人懐っこさ・無駄吠えの少なさ・やさしい表情 - ポメラニアンの特徴:
活発さ・明るさ・好奇心旺盛な性格・愛嬌ある顔つき・ふわふわ被毛
つまり、
▶ 「おっとり」と「元気」の絶妙なバランスを持つ小型犬
▶ コンパクトな体型で室内飼育にもぴったり
▶ 愛嬌があり、見た目も性格も個性的なパートナー
そんな“新しい理想像”を目指して作られた存在なのです。
いつ、どこで生まれた?
マルポメの交配が本格化したのは、1990年代〜2000年代初頭のアメリカといわれています。
当初は少数の愛好家やブリーダーの手によって始まり、
その可愛らしい見た目と性格が徐々にSNSや口コミで広がっていきました。
日本に入ってきたのは比較的最近で、2020年前後から認知度が急上昇。
“ふわふわモコモコで穏やか”“しつけやすい”“甘えん坊”という特徴が、
忙しい現代人のライフスタイルとぴったりマッチしたことも人気の後押しとなりました。
マルチーズとポメラニアン、それぞれの“いいとこ取り”
特徴 | マルチーズ由来 | ポメラニアン由来 |
---|---|---|
性格 | 穏やか・人懐っこい | 活発・好奇心旺盛 |
被毛 | シルクのような白い直毛 | フワフワの多色ダブルコート |
吠えの傾向 | 比較的少なめ | やや多め(番犬気質あり) |
体重傾向 | 2〜3kg前後 | 2〜4kg前後(個体差が大きい) |
見た目も性格も、どちらに似るかは個体差がありますが、
2つの歴史ある犬種の“いいとこ取り”を狙って生まれたミックスであることは間違いありません。

ボクはどっちに似てるかな?

日本での広がりと人気の高まり|“ふわモコ系ミックス犬”として注目された背景
マルポメが日本で本格的に注目されるようになったのは、まだ歴史は浅く、実はごく最近のこと。
先に人気を集めていたのは、マルプー(マルチーズ×プードル)やチワプー(チワワ×プードル)など、
“プードル系ミックス犬”でした。
しかし、ここ10年ほどでマルポメの知名度と人気が急上昇することになります。
そのきっかけのひとつが、SNSの普及です。
SNSでの“ふわモコ系”ブームとともに
InstagramやYouTubeなどのSNSで、
- ふわふわの被毛
- 丸い顔立ちとくりくりの目
- 落ち着いた甘えん坊な性格
といったマルポメの魅力が写真や動画を通じて一気に拡散されました。
「この犬なんていうの?」「見たことないけどかわいい!」という反応から、
徐々に“マルポメ”という名前が広まり、ペットショップやブリーダーでも取り扱いが増加していきます。
“飼いやすさ”が忙しい家庭にフィット
マルポメは以下の点で、日本の暮らしと相性が良い犬種として評価されています:
- 小型犬で運動量もそこまで多くなく、マンションでも飼いやすい
- 初めて犬を飼う人にも扱いやすい性格(個体によるが比較的穏やか)
- 体臭が少なく、抜け毛も少なめの個体が多い
- 鳴き声が比較的控えめな子も多く、ご近所への影響も少ない
こうした要素が共働き世帯や都市部の一人暮らしにも選ばれる理由になり、
2020年代に入るころには安定した人気を確立するまでに至ります。
マルポメ専門ブリーダーの登場も
人気の高まりとともに、マルポメに特化したブリーダーも登場。
「ポメラニアン寄り」「マルチーズ寄り」など、外見や性格の特徴をある程度コントロールしながら交配を行い、
“理想のマルポメ像”を提案する動きも見られるようになっています。
近年では「ふわモコで癒されたい」「家族みんなと仲良くできる犬がいい」という声に応えるかたちで、
マルポメは今も着実に“選ばれるミックス犬”としての地位を広げています。
我が家のマルポメくんは【ペッツファースト】でお迎えしました🐾

日本における販売価格と人気の推移|“可愛さ”と“個性”が価値をつくる
マルポメの人気は年々高まっていますが、気になるのがその「お値段」。
血統書のないミックス犬とはいえ、マルポメは“見た目の可愛さと飼いやすさ”が両立しているミックス犬として、
価格帯もやや高めで安定しています。
また、地域差や個体差によっても価格にはばらつきがあります。
平均的な参考販売価格(2024〜2025年)
地域 | 平均価格帯 |
---|---|
首都圏 | 25〜40万円 |
関西圏 | 20〜35万円 |
地方都市 | 15〜30万円 |
毛色、顔立ち、サイズ、両親の血統によって価格は上下しますが、
「ポメラニアン寄りで毛色が珍しい」「マルチーズ寄りで目が大きい」といった要素は価格に大きく影響します。
特に「ティーカップサイズ」や「トイサイズ」といった超小型タイプは、価格が40万円以上に設定されることも珍しくありません。
人気の流れ:SNSきっかけでじわじわ浸透
年代 | 傾向 |
---|---|
〜2020年 | 「マルポメ」という名前はまだ認知度が低め。ペットショップでも稀な存在。 |
2021〜2023年 | Instagram・YouTubeなどSNSでの露出が増加。かわいらしい姿が拡散される。 |
2024年以降 | 一部ブリーダーがマルポメ専門として展開。安定した人気を確立。 |
もともと“珍しさ”から注目されていたマルポメですが、
近年はその魅力がより広く伝わり、「かわいい」から「家族として迎えたい」に変わりつつある時期に入っています。
価格以上の“価値”を感じる飼い主が続出
ミックス犬は血統書がない分、「相場より高いのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
ですが、マルポメの飼い主たちからはこんな声も多く聞かれます:
「この子だけの顔、この子だけの性格。唯一無二の存在だと思うと、高くなかったです」
「見た目も性格も世界に一匹だけ。それが本当にうれしい」
マルポメの価値は、“価格”より“出会いと相性”にあるといえるのかもしれません。

血統書がなくても「唯一無二の家族」|マルポメは“型にはまらない魅力”のかたまり
マルポメは、純血種のようにJKC(ジャパンケネルクラブ)やAKC(アメリカンケネルクラブ)から発行される血統書を持っていません。
つまり、「正式な犬種」としては登録されていない存在です。
でも、それがマルポメの価値を下げる理由にはなりません。
むしろ、“血統に縛られない自由さ”や“唯一無二の個性”こそが、マルポメを特別な存在にしているのです。
血統に縛られない=“のびのびとした魅力”
- マルチーズ寄りでおっとりしている子
- ポメラニアン寄りでよくしゃべる子
- 白くてサラサラ、でも耳だけうっすらベージュ
- クマ顔・キツネ顔・まん丸フェイス…どの子も違う
マルポメに「正解のかたち」はありません。
その個性こそが、たった一匹のかけがえのない家族となる理由です。
遺伝的リスクを抑えた“健康志向の交配”という考え方も
ミックス犬は、異なる犬種の組み合わせにより
遺伝疾患が出にくくなる(ハイブリッド・ビガー)という考え方もあります。
もちろん個体差はありますが、
- 同系統の近親交配によるリスクが少ない
- 丈夫でバランスの取れた体質になるケースもある
という利点も報告されています。
かけがえのない“この子だけ”と出会えるよろこび
マルポメの魅力は、「可愛いから」だけではありません。
- 何が好きで、どんな癖があって
- 甘えるときの顔や、怒るときの声
- お散歩中に立ち止まるクセや、飼い主の足元に寄り添う姿
どれもが“世界に一匹だけの個性”であり、家族として日々の暮らしを彩ってくれます。
マルポメは、型にはまらない自由さと優しさを持つ、小さな存在。
血統書がなくても、立派な“あなたの家族”です。の家族です。

我が家はマルポメくんに一目ぼれでした😊
一度見てから忘れられなくなって、後日また会いに行きました。
やっぱりこの子だと思って、その日にお迎えすることを決めたんです。
最高の出会いでした🥰
まとめ|マルポメは“歴史ある個性”を受け継いだ、あたらしい家族のかたち
マルポメは、マルチーズとポメラニアンという世界中で愛されてきた名門犬種をルーツに持ちながら、
その2つの魅力を組み合わせて誕生したミックス犬(デザイナーズドッグ)です。
- 穏やかさと活発さ
- 甘えん坊な性格と好奇心
- 個性あふれる外見と予測できない表情
これらのバランスが、唯一無二の“この子らしさ”をつくりあげています。
✅ この記事のまとめ
- マルポメはマルチーズ×ポメラニアンのミックス犬
- 親犬たちはどちらも長い歴史と高い人気を持つ小型犬種
- 1990年代のアメリカで“デザイナーズドッグ”として注目されて登場
- 日本ではまだ歴史は浅く、SNSをきっかけに人気が急上昇し、専門ブリーダーも登場
- 血統書がなくても、“世界にひとつの個性”を持つ存在として愛されている
マルポメは、ただの流行ではありません。
その背景には、しっかりとしたルーツと、現代の家庭に求められる“理想の犬像”があるのです。
「見た目が好みだった」
「性格に惹かれた」
その入口から始まったとしても、気づけばいつの間にか、
“家族の一員”として、日々の暮らしに溶け込んでくれる存在になっているはず。
マルポメの歴史と歩みを知ることで、
いま目の前にいるその子の“特別さ”が、もっと深く感じられるようになりますように。